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『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第24回更新~『田中みな実 あったかタイム』~

ラジオコラム第24回は、近くて遠い「同僚」という人間関係を如実に描き出している『田中みな実 あったかタイム』について。

【同僚アナとノーガードで打ち合う、本音トークの地下闘技場『田中みな実 あったかタイム』】
http://www.cyzo.com/2013/06/post_13745.html

ラジオが面白くなる条件のひとつに、「手加減のなさ」というのがある。テレビのトーク番組のような「寸止め感」のほうがむしろ現実の人間関係には近いのかもしれないが、それだと互いのパンチが当たらず言葉が響かない。そういう人間関係の距離感の問題は、メールやSNSの影響もあってどんどん面倒なことになっていて、もちろん相手が仕事上の関係者なのかプライベートな友達なのかでも大きく異なる。

とは言い条、じゃあ仕事上の関係だとガチのトークができないのかといえば必ずしもそうではなく、現にこの番組における田中みな実は、ほとんどプライベートなつき合いのない同僚にも常に真正面から物を言い、また物を言われる。

それは「会社の同僚」という、当たり前のようでありながら実はちょっと特殊な関係だからこそ「仕事」という共通項を頼りに思い切りぶつかることができる、ということでもあるし、またそんなこととはまったく無関係に、田中みな実が相手を選ばず誰にでもストレートなパンチを繰り出してしまう、という異様なまでの愚直さを持っているせいでもある。これは「素直」というよりは、「頑固」と言ったほうが近いかもしれない。「素直」も突き詰めると、「他人の力では曲げようがない」という意味で「頑固」になる。

しかしこの融通の利かなさは、言葉を換えれば「相手によって態度を変えない」「相手の顔色を伺わない」という極めてフラットな姿勢であるわけで、人間関係における非常に平等なスタンスだと言うこともできる。上下関係や奥ゆかしさを求められる日本では珍しく見えるが、そういったフラットなスタンスは、世界基準で見ればむしろ美徳というか当たり前のことなんじゃあないか。

女子アナというのは、むしろ特別そういった「相手によって態度を変える」カメレオン的能力を求められる職種であるような気もするが、だとしたら田中みな実がその中にものすごくフィットしてそうに見えつつその実どこか浮いているように感じられるのは、至極当然のことなのかもしれない。



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『JUNKサタデー エレ片のコント太郎』~2013/6/15放送回~

裏番組である『オードリーのANN』よりもむしろこちらのほうがコントと銘打っているのだが、今はもう番組ではコントをやっておらず、どうも読めないスペシャルウィーク企画は片桐仁のダイエット不成功っぷりを嘆くあまりの肉体改造計画。

当初の意図としては「武井壮を呼んで体の鍛え方を教わろう」というものだったはずだが、なぜか(しかしもちろん意図的に)無関係なアンジャッシュ児嶋をセットで呼んだことにより、番組はすっかりカオスの様相。なんとなく流れで児嶋と武井が闘うという設定になり、どうあがいても武井の想定が児嶋を上回るなか、どういうわけか児嶋が普段習っているホットヨガを武器に(武器?)闘うことにさせられ、まったくわけがわからないまま武井にやられ続けるという展開に。とにかくホットヨガしか武器を与えられていない児嶋の徒手空拳感が面白くてしょうがない。

本当に何がなんだかわからないのだがなんだかおかしくてたまらないという、ある種番組全体を丸ごとコント化してしまうようなこの不定型かつ流動的な形こそ、今の『エレ片』という番組にとってのコントなのだと勝手に確信。

『ROCKETMAN SHOW』~2013/6/15放送回~

漢字の話をなんでもいくらでもできるゴルゴ松本を迎えての漢字トーク。ラジオ番組は数多あれど、さすがにここまで漢字について掘り下げ続けた番組は、例がないのではないか。

しかもその基本には単なる知識ではなく、常に好奇心が出発点にあるから、完全にエンターテインメントとしていくらでも聴いていられる。対象の素材としての面白さだけでなく、楽しみ方の重要性というのもまた、今という時代のひとつのテーマかもしれない。

ひとつの漢字に対してゴルゴ松本だけでなく、ふかわりょう、放送作家の平松政俊、そしてリスナーの各人がそれぞれに様々な角度からのアプローチを試み、またそのような多様性を奨励するスタンスは、まさにこの番組の多角的な視点を象徴していたように思う。

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